リハビリで痛みが取れない!!と考えているスタッフさん向け
①何が痛いか確認 問診で痛い組織の確認(病態把握)
②実際に痛みを出してもらう 再現痛の確認(大きな動作)
③痛みの部位の断定
④なぜ痛みが出たか仮説を立てる(運動連鎖や筋力など)→クリニカルリーズニング
⑤痛みが出た原因組織の治療→痛みの出ている結果組織の治療
⑥痛い動きの再評価
「治せない」と困っているセラピストの多くは
臨床推論(クリニカルリーズニング)ができていません。
臨床推論(クリニカルリーズニング)とは
セラピストがクライアントとその家族、および他の医療チームメンバーと共同し、臨床データやクライアントの意思/希望、専門的知識から導き出された判断などを基に治療の意義、到達目標、治療方針などを構成する過程であると定義されている。
難しい!!
①~⑥をめちゃくちゃ簡単に言いますね。
①問診(患者の主訴、社会的位置、家族構成など)の確認
つまり症状の確認とゴール設定をします。
症状を確認して痛みを発している組織の仮説を立てます。
②評価
痛みのある患者さんなら、どんな動きで痛いか確認します。
まずは大きな動きから(歩行や階段など痛みのある動作)
次に小さな動き(筋力や関節可動域、感覚など)や整形外科テストで痛みを発している組織の評価を行います。
例えば、膝が痛い方。
主訴が
『階段やねじりで痛い』
『仕事に行くのに階段を使うから痛いと仕事に行けない』
『膝の内側が痛い』
③どんな組織が痛いか
ここが一番大切!!
上の例でいうと半月板や鵞足炎などはすぐに思いつきますよね。
ここでROMや整形外科テストや圧痛を確認していますか?
患者さんから「なんで片方だけ痛みがでるの??痛いのは神経??」
って聞かれて、誤魔化していませんか?
ここが答えられるためには、組織の解剖学や病態把握、メカニカルストレスの知識が必要になってきます。
なにが痛みを発していて、なんでそこが痛みを出したのか。が大切です。
④~⑤治療
評価で痛みの発してる部位がわかったら、次に治療です。
ここで痛い部位をいきなり治療するのは勧めません。
なぜ片方の膝が痛くなったのかを変えないと、再発しますよね??
例えば、運動連鎖の問題で膝がねじれているのか。
膝自体の可動域制限で他の組織に負担がかかっているのか。
姿勢が悪くて膝に回旋ストレスがかかっているのか。
ここは人によって違うため、また評価が必要です。
股関節が固くて膝に負担がかかっている。と仮説を立てた場合、股関節の評価をしていますか?
股関節の靭帯?筋肉?関節包?神経の滑走?なにが固くなっているか確認していますか?
⑥再評価
最初に痛みが出ていた動きを再評価します。
そこで痛みが変化していればOK。
変わらないときは評価が間違っていたのか、検査が違うのか、治療が違うのか。
患者さんの治癒過程も考える必要があります。
炎症期であれば3日くらいは急性炎症の痛みが続きます。
この考え方を身体中で行います。
評価→治療→再評価で患者さんが答えを教えてくれます。
間違っていても大丈夫。最初から上手くいく人はいません。
実習でもこの考え方を教えてくれる施設は少ないでしょう。
なので、臨床経験が若いうちから考える事をしましょう。
まとめ
・問診で痛い組織の確認(病態把握)
・再現痛の確認(大きな動作)
・各関節の動きや整形外科テストで痛い組織の判断(痛みの部位の断定)
・なぜ痛みが出たか(運動連鎖や筋力など)→クリニカルリーズニング
・痛みが出た原因組織の治療(まだ痛い部位は触らない)
・痛い動きの再評価
痛みの出た部位の治療は最後にします。
なぜかというと、痛みの根本となる原因組織が治療できれば、痛みが激減する方が多いからです。
この考え方は勉強量が多くて大変ですが、必ず患者さんを治せるようになります。
こんな患者さんは??などあれば質問ください。
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